初めて陸に上がった魚の見た空は…?

好きなことを好きなだけ

カフェイレ 2018年11月5日 放送800回記念・公開収録!(ビアジャーナリスト野田幾子さんゲスト回)

【ラジオ「ポルノグラフィティ晴一のカフェイン11」レポ】
※多少抜け漏れあります。

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遅ればせながらの、800回記念!


本日はいつものスタジオからの放送ではありません。ビールのおいしい場所に来ています!
先々週、発表したとおり、今夜はカフェイン11放送800回記念の、公開収録。ビール好きな60人のリスナーの皆さんと、お送りしています!
会場「👏👏」

はい、めっちゃ見られております。
会場「(笑)」
その状況で、ラジオやってくわけですけれども…
ビールは好きですか!
会場「いえーい!👏」
はいありがとうございます!
こういう盛り上げはだいたいボーカルの人がするんで…
会場「(笑)」
あんまり慣れてないところはありますけれども。
ちなみに場所はどちらかと言うと、代官山!おしゃれな場所です。
代官山にあるSVB東京…スプリングバレーブリューワリー!ははは!
会場「(笑)」
…ブリューワリー東京に、お邪魔しています!
クラフトビールが飲めるお店ですね。
色んな種類のビールと、「このビールを飲むなら食べ物はこれ!」っていうぴったりな組み合わせを体験させてもらえるお店です。
代官山から恵比寿に抜ける…元々、踏切があった場所で。俺1回ここにお邪魔したことがあるんだけど、なんでこの代官山に新しい店を作る土地があるのかなと思ったら、ここ全部、踏切と線路で、そこがこれになったんだと思って…もう長いこと東京いますね僕もね。
会場「(笑)」
もう東京の歴史が語れますからね。
はい、以前は東急の踏切があった場所に、このおしゃれタウンができております。その、SVB東京さんからお届けしております。
今日は、そんなビールがおいしく飲める場所から、一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会・副代表、野田幾子さんをゲストにお迎えしてお送りします!


♪Zombies are standing out



放送800回記念!代官山にあるSVB東京さんからおいしいビールとお届けする予定の「ポルノグラフィティ晴一のカフェイン11」なんですけれども。
その前に、せっかく800回でたくさんのリスナーの皆さんに集まっていただいたんで、いくつか質問をしてみたいなと思うんですけども。
ちなみにこの中で放送1回目を聴いたっていう記憶がある人!
わーいるね~。せっかくだから、お名前とお住まいを…なんかざっくりとした…番地まではいらないです。
会場「(笑)」

りみさん「りみと言います。ご存知かわかんないんですけど西東京福生市から来ました」
あー、知っとるよ。
りみさん「あー!そうですか?」
あれでしょ、米軍がある所でしょ。
りみさん「米軍基地の、すぐ横に住んでました」
第1回目を聴かれた記憶がある?
りみさん「録音…したのは覚えてます。ラジオの前に、MDのなんか、録音のやつを置いて、録音をして、で学校に通う時に聴いてました」
はぁ~~。なんか若干の時代感を感じますけれども。
りみさん・会場「(笑)」
ありがとうございました。ちなみに2003年から(この番組)始まったらしくて。
りみさん「はい」
まぁそりゃあそん時はMDですよね。
りみさん「そうです。たぶん高校1年生だったので…」
ほぉ~。
りみさん「そのくらいでした」
15年前に高校1年生…
りみさん・会場「(笑)」
大人になりましたね、お互いね。
りみさん「はい(笑)」
会場「(笑)」
ありがとうございます。
りみさん「はい、ありがとうございます!」

ちあきさん「ちあきと申します」
ちあきさん。初回を聴かれた記憶がある?
ちあきさん「あります。私も先程のりみさんと同じように、毎回毎回放送をMDに録音しながら聴いてました、リアルタイムで」
なるほど。
ちあきさん「ただ、自分の部屋だと雑音が入ってしまうので、屋根裏部屋にラジカセを持ってって…」
屋根裏部屋に。
ちあきさん「はい。で、ラジオから伸びる…電波の棒?を一番最長まで伸ばして、頑張って聴いてました」
あ、そうかradikoがない時代だもんねぇ。
ちあきさん「はい」
たどたどしい喋りだなと思ってました?
ちあきさん「(笑) すいません(笑)」
あっ。
ちあきさん「あっ!」
会場「(笑)」
ちあきさん「すいません!」
否定せず(笑)
会場「(笑)」
はい。15年でこんな感じになりました。ありがとうございます。
ちあきさん「ありがとうございます」

ということで、第1回目から聴いていただいてるリスナーの方も、いらっしゃっていただいて。見放されてなくて、心強いばかりなんですけれども。
まず、本日ゲストをお迎えしたいと思います。
今年6月発売された1冊『ビールのペアリングがよくわかる本』をはじめビールに関する著者も数多く執筆されてる方です。
一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会・副代表、野田幾子さんです。
会場「👏👏」
よろしくお願いします。
野田さん「はい、よろしくお願いしまーす」
ビアジャーナリストって、肩書きいいですよね。
野田さん「嬉しいです。カッコいいです」
ねー。言いたいそれ。ビアジャーナリストの晴一ですって言いたーい。
会場「(笑)」
野田さん「いや、あのちゃんと講習がありまして実は(笑)
ビアジャーナリスト協会はビアジャーナリストアカデミーってのがありまして、講習を、やるんですね。それを受けていただいて…」

受ける受けるそんなの。
野田さん・会場「(笑)」
野田さん「それで登録していただけるとビアジャーナリストとして名乗れますので、ぜひご検討ください」
なるほど。勝手に名乗っちゃいけないと。
野田さん「勝手に名乗っちゃいけないです」
わかりました。えーと、今日、野田さんに来て頂いたのは、ビールってね、気楽に生ビール飲んで、まぁ鶏の唐揚げ、って言って頼んで飲むビールもめっちゃうまいけど、
それだけじゃなくて、ワインや日本酒みたいに、このビールにはこの料理、お互いをいっそう引き立て合うみたいな、飲み方がある。
そういうことを、ビアジャーナリストの野田さんから学ぼうかなと、思っておりますけれども!

まず野田さんについていくつか質問をさせていただきたいと思います。
いただいたプロフィールによると、1994年にベルギービール、1996年に国産地ビールの美味しさに目覚めた、ということなんですけど…ベルギービール
野田さん「はい。たまたまですね、今はなき…銀座にプランタンっていう百貨店って言うんですかね、デパートがありまして。そこでベルギービールフェアをやってたんです。
実はその前に、漫画で『BARレモン・ハート』っていうのがありまして、お酒の蘊蓄漫画なんですけど…ベルギーにどうもビールがあるらしいと、でベルギービールの中にはカシスを漬け込んだビールがあるらしいってことを、知識として知ってたんですよね」

へぇ。
野田さん「だから、へぇ~そんなんあるんだ~!って思って、ベルギービールフェア行きたーいわーって行ったんですよ1人で。それでカシスのビールらしきものを見つけた。
もうひとつジャケ買いしたものがありまして」

ほう。
野田さん「これ今思うと、レフ (Leffe)っていうブランドのですね、修道院で造られたビールのレシピを元にしたビールなんですけど…そのビールを、ジャケ買いしたんですよ。
ステンドグラスが描かれた、すっごい素敵なボトルだったので、ジャケ買いしてお家に帰って、ある日の昼間、ベランダに出てですね、グラスを置いて、開けて注いだらですね、ちょっと茶色っぽい液体だったんですけど、うわーってすごい、イチジクとかドライフルーツ全般の香りがうわっとしてきて、『なにこれ~!!』と思ったんですね」

…20歳の、幾子ちゃんが…
野田さん・会場「(笑)」
野田さん「そうそうそうそう(笑)
なにこれ!ステキ!って思って、ちょっといただいたら美味いんですよこれが!ビールじゃないみたいって、その時は思いました」

それまで飲んできたビールともちょっと違った?
野田さん「違った。今まで飲んできたビールもすごく美味しいけど、それとはまた全然違うビールで…ビールって色んなのがあるんだ、って初めてそこで触れたってのが1994年ですね」
なるほど。
…1996年に、今度は地ビール。これは?
野田さん「これは、今もありますけど銀河高原ビールっていうですね…」
ああ、ありますね。
野田さん「今は缶でも売ってるんですけど、私が買ったときは青いボトルがシュッとしててすごくカッコよくて。
で、注ぐとそれは白いビールなんです。ドイツのヴァイツェンっていうスタイルのものなんですけど、注ぐと泡がふわーっと立って、飲んでみると口あたりが良くて、優しい感じで、あんまり苦くない。
すごくやわらかな口あたりなので、『なにこれ日本のも美味いじゃ~ん』と思ってですね(笑)」

なるほど…これ22歳の幾子ちゃんが言ったんですね。
野田さん・会場「(笑)」
野田さん「ここから布教活動が…ビアアンバサダーとしての1歩が始まったんですね」
ちなみにその、ビールに関わる仕事をされたのは、何年なんですか。
野田さん「ビールの仕事に明確に関わり始めたのは2007年です」
あ、このふたつの出会いがありながら…
野田さん「そうですそうです」
もう私はビールで生きていこうと。
野田さん「はい。それがきっかけで、ビアジャーナリスト協会そのものは2010年に立ち上げたんですけども…ビールの仕事を始めてから10年以上になりますね」
これ、ビアジャーナリスト…ビールを仕事にすると大変なことってありますか?
お酒…ま、ビールはお好きなんでしょそもそもが。
野田さん「はい、大好き」
困ることは特にない?
野田さん「やっぱりどんどんどんどん飲むので…すごく大変なんですよね~」
嘘ばっかり!
会場「(笑)」
嘘ばっかり!
野田さん「…あっバレた?バレた?(笑)
言いたいんですけど、全然そんなことはなくって、ビール飲めば飲むほどその奥深さがわかるというか、もう自分はまだまだなんにも知らないんだなぁってことがわかるというか…。
知的好奇心をすごい広げてくれるお酒なので、その事で困ったことはないんですけど、
官能評価?たとえばほらこういう香りがしてとか、こういう特徴があってっていうふうに文章表現するのに、正確にちゃんと伝えなきゃいけないじゃないですか、こういう仕事だと。
そういうときに、実はお腹が空いている時に飲まないと、香りが全然感じられないんですよ」

あっ、なるほど。お腹いっぱいだと、嗅覚は鈍る?
野田さん「鈍る。」
へえ~…
野田さん「ほんっとに笑えるぐらい鈍る」
そうか。
野田さん「そう。…お腹空いてますか今?」
会場「(笑)」
空いてる。
野田さん「よかった。準備万端ですね。皆さまもお腹空いてますね、もちろん?ね?
今日はもうガンガン来ますよ」

はい、ではクラフトビールとペアリングのことについて教えてもらいたいなと、思うんですけれども…
野田さん「はい」
クラフトビールっていうのは?明確な定義ってのがあるんですか。
野田さん「クラフトビールって言葉はまずアメリカで生まれたんですけど、」
知ってますよ。
野田さん「そうそう、知ってますー?」
英語ですもんね。
野田さん「さっすがです。さすがです」
きっとそうでしょう。
野田さん「いやいやいや、さすがです、さすがビール好き。
そうなんですよ、クラフトビールアメリカで生まれたんですけど、これ日本においては小規模なブルワリーが造ったもの、ってのがまずあるとして、
でも実際はですね、造り手の顔が見える…クラフトって手作り感とかね、そういうことを伝えたい言葉なので、造り手の顔が見えるとか、たとえば造り手の感性とか、創造的…まクリエイティブって意味での創造的ってな所をすごく楽しめるって意味合いで、日本ではクラフトビールって言葉を使ってますね」

地ビールと、意味合い的なことは…だいたい、近い響きですか。
野田さん「だいたい近い響きです。
地ビールっていうのが、1994年に日本では小規模醸造が始まったんですね。小規模醸造が始まって地ビールっていうふうに呼ばれて、その土地土地でたくさん造られるようになりました。それが2009年くらいから進化して、クラフトビールって呼ばれるようになったという経緯があります」

なるほど。そん中にピルスナーとかペールエールとかっていうのは、ありますよね?
それ簡単に教えていただくと…?
野田さん「簡単に言うと、ピルスナーとかペールエールっていうのはビールの種類の名前なんです。
でビールの種類ってなにか…まぁビアスタイルって言い方しますけども、やっぱりコンペティションですね、審査会かなんかの時に、やっぱりビールってものすごくフリーダムで、色んな材料を使って造っていいもんだから、それをある意味体系だてたものなんですね。
たとえば発祥地…ベルギーで造られました、ドイツで造られました、アメリカで造られましたみたいな発祥地から、
たとえばどういう酵母を使ってる、どういう原材料を使ってる…麦芽とかね、こういうホップを使ってると。
こういう香りがするもの、とか、たとえば…泡がこのくらい立つものとか。そういう色んな決め事があって、それを体系だてて種類を作ったんです。
それがだいたい今の時点では150種類ぐらい、世界にビールがあるっていうふうに言われているんですね」

へぇ、150種類…
野田さん「だからピルスナーはそのうちのひとつ。ペールエールも、そのうちのひとつ。
ピルスナーは今の、ジャーマンピルスナーって言い方をしてドイツスタイルがすごく主流ですけど、元々はボヘミアンピルスナーって言ってチェコで生まれたものなんですね」

チェコなんだ?
野田さん「はい。でペールエールは、元々はイギリスで生まれたビアスタイルです」
なるほど(小声)
…あれじゃろ、あの、晴一がビール飲むなら一緒に飲んでやろうかくらいの感じで来たと思うんじゃけど、
こんなに、しっかり教えてもらうとは思わんかったじゃろ?
野田さん・会場「(笑)」
ビールについて。
野田さん「なんでも聞いてください、なんでも(笑)」
今日はビールを学ぶ日だからね?
会場「(笑)」
野田さん「学んでください(笑) 好きになってください(笑)」
違うよ?ポルノグラフィティの名前の由来はとか、そんな会じゃないよ!?
野田さん・会場「(笑)」
ほんとに、ビールを学びに来たんだからね皆さんは!
是非、ついてきていただきたいなと思うんですけど。
野田さん「飲んだらもっと好きになってもらえます」
ちなみにペアリングフード!っての…そろそろビールが出てくると…
ペアリングフードってのはいつ頃から言われ始めたんですか?
野田さん「はい、ペアリングっていう言葉自体は70年代ごろから、」
あ、けっこう昔だな。
野田さん「アメリカではあったっていうふうに言われていますね。80年代90年代には当たり前のように盛んになっていて。
ただ、日本では、ビールを何かフードに合わせるってことをしてこなかったっていうんですね。
で、日本でも特に、マリアージュって言葉ってあるじゃないですか。
マリアージュっていうと、ワインの世界が当たり前になってますけど、ワインでもマリアージュとペアリングって言葉が混在していて…日本でもそうなんです。
混在してるけど、まぁ私たちはペアリングって言葉を…
ひとつのお料理に対して、いろんなビアスタイルをたくさん合わせることができるんですね。決して1対1ってだけではなくて。
合わせるごとに、ビールごとにいろんな味わいとか香りってのがどんどん広がっていく楽しみを体験してほしいってことで、ペアリングっていう言葉を使ってます。〈結婚〉じゃなくて〈ペア〉」

なるほど!ビールってもうだいたい…唐揚げでしょ?餃子でしょ?枝豆でしょ?冷奴でしょ?この四天王でだいたい…
野田さん「四天王(笑)」
会場「(笑)」
決着は着いてるけど…
野田さん「つまみ四天王、つまみ四天王(笑)」
けど、まだ他にも可能性はあるぞってことですよね?
野田さん「めっちゃある。そうなんですよ~」
ちょっともう、ビールを配っていただき…その準備は出来てんのかな?


さぁ、皆さんの前には、クラフトビールとペアリングのフードを3種類、ご用意いただきました!
これはどうやってすればいいんですか?
野田さん「皆さん3種類ご覧いただくと、見た目が違うなってことにまずお気づきかなと思います。先程申しあげたビアスタイルが、3種類違うということなんですね。
一番最初に、皆さんの左手前にある496。こちらから試していこうと思います。
496はこのスプリングバレーブルワリーのフラグシップビールで、
とにかく496、これを飲め、という感じの、ここを代表するビールですね。
で、実際じゃあ味わっていただきます。大変皆さま、お待たせ致しました」

お待たせしました、すいません。
乾杯!
野田さん「かんぱーい」
会場「かんぱーい!」
野田さん「で、ゴメンそれを飲む前に…」
あっそこまだ飲んじゃいけん!まーだ飲んじゃいけんのかい!
会場「(笑)」
野田さん「やって欲しいことがあった(笑)」
飲むまえにー!
野田さん「やって欲しいことがあった、ゴメンゴメン忘れてた。
行きますね、ビールってまず香りがステキなんですよ」

もう飲んでいいっすか!
野田さん「ダメダメ(笑) 香りが…まず香って…いただくと、どんな香りがするかなって頭に入れといてください。そして、1口飲んでみましょうか」
(沈黙)
野田さん「おっ、おいしい!おいしいね。皆さんおいしーって仰ってくださってますけど、飲むとこれなんか甘いなーとか、苦いなーとか色んなこと感じると思うんですよね。甘いとか苦いとかちょっと酸味があるなとか、要素をちょっと頭に入れといてください。
で、さっき鼻で嗅いだ香りと、口の中にわーっと広がる香りが、同じこともあるしちょっと違うこともあるんですけど、香りをとにかくわーっと楽しんでみてください。で、もうひとつ、今回は…」

先生、僕、あの、中ジョッキじゃないと味が感じられないんですけど…
野田さん・会場「(笑)」
野田さん「それはあの、スプリングバレーさんにお願いすると持ってきてくれるかもしれません(笑)」
いただいてるのは、ショットグラスみたいな…のに、いただいてる。
野田さん「これ何mlくらい…50mlくらいですかね」
おしゃれだなぁ~。はい。
会場「(笑)」
野田さん「今回は、大人のクリームチーズをご用意しています。何が大人かというと、クリームチーズに対して、これマーマレード、と胡椒、と胡桃が入ってるんですね。これ良ければちょこっとずつ召し上がってみていただいて、どういう要素があるのかなーと感じてみてください」
まず、食べればいいんですね?
…いいんですね食べて?
野田さん「いいですいいです(笑) 」
(試食中)
野田さん「混ぜてもいいし、バラバラに食べてもいいですけど」
あ、美味しいね。
これ自体がおいしい。
野田さん「もう既においしい。そう、そうすると、これ要素としてはマーマレードのほろ苦さと甘さと、ナッツの香ばしさね。あとクリームチーズのふくよかさとか、ちょっと塩味ありますよね、感じられたと思います。
これをちょっと頭に入れてから…行きましょう、ペアリング。
大人のクリームチーズを口に含んでいただいて、飲み込まないで、そのまま、ビールを。496を召し上がってみてください。で口の中でね、ちょっと、攪拌というか。口中調味って言い方よくしますけど…」

心の声が出そうになる…
野田さん「ふふふ(笑)」
かましいなー。…飲みてぇなぁ。
会場「(笑)」
野田さん「もう出てる、出てる(笑)」
口ん中いれて…
野田さん「入れて、そのまま…飲んで口中調味してみてください」
……ああ~!
野田さん「ああ~でしょ、ああ~でしょ!?」
おいしい!
野田さん「でしょう!?でしょ!?」
あ、なるほどね!後味とかじゃなくて、もうそのもの自体を…
野田さん「そうそうそうそう、そうです。一番最初に皆さんね、ビールだけと、この大人のクリームチーズだけって召し上がって頂いたと思うんですよ。
だけどそれと、合わせた時って全然印象変わりませんか?」

なんか、その、元々これだけ飲んでる時には、この苦味みたいなのがまず先に来たとこがあるけど、
これと一緒にやるとその苦味みたいなのがうまいこと、旨味みたいな、コクみたいなものに変わっていく…。
野田さん「おお…食レポ100%ですね~、すばらしい、完璧です!」
会場「👏👏」
15年やってますから。
野田さん・会場「(笑)」
おいしいと思った人!
(挙手を見て)おー…せっかくだから、目の前の方に…
野田さん「そう、さっきからすごい、うんうん!って頷いて私にエールを送ってくださる…」
いかがですか?
ひなこさん「えっと、ビールだけだった時はけっこう苦味があったんですけれども、クリームチーズと一緒に食べたらこう、ビールの泡とともにクリームチーズがアワーっとなったというか、口の中で全体に味が広がって、すごいおいしかったです!」
確かにねぇ。…お名前とざっくりな場所だけおしえてください。
ひなこさん「ひなこ で、調布から来ました」
ひなこさん。…さすがですね、コメントとお衣装が大人のあれですもんね。
野田さん「大人のクリームチーズですからね」
確かに“ペアリング”な感じはします。
次行きましょう!

野田さん「次の真ん中見て頂くとちょっとオレンジ色っぽい色してますよね。これはジャズベリーという銘柄のビールです。これはね、ラズベリーを入れてるんですね」
そうでしょうね。
野田さん「はい、果汁を使ってビールで…これまず、香りを楽しんでみてください」
ラズベリー
野田さん「まずやっぱりね、甘みがわっと来ると思うんですけど、次に酸味とか、あとラズベリーの香りがうわーって広がると思うんですよ。
はい、そこにですね」

そこにですね!
野田さん「パテドカンパーニュ…こちらは、今回特別に作っていただきました。
11月にこのスプリングバレー、メニューをリニューアルするんですけど、ちょっとそれに先駆けて、パテドカンパーニュもリニューアルするので、このジャズベリーに合わせたものを特別に出していただいています」

まずこれだけを食べてー…うん!おいしい。それで?
野田さん「私の言葉がさっきから1番貧困ですね。美味いとかしか言ってない」
口中調理?
野田さん「そうです。パテドカンパーニュを1くち口に含みながら噛み砕きながら、ジャズベリーを召し上がってみてください」
……あー。……わかるよ。
野田さん「そう、これはね、ポイントがいくつかあって。まずしっかりしたパテドカンパーニュのお肉感とか、レバー感みたいなのもありますよね。
それとあと塩味、っていうのと、このジャズベリーのフルーツ感と甘みってのがすごく合わせやすいんですよ。よくあの、鴨のオレンジソースとかあるじゃないですか。ああいう感じで、果物のソースと合わせやすいってポイントがひとつ。
もうひとつは、このパテドカンパーニュは、ドライいちじくが入ってるんです。ピスタチオも入ってるけど、ドライいちじくが入ってますね。だからそのドライいちじくの甘みと、ジャズベリーの甘み、どっちもフルーツの甘みだからすごく引き寄せやすいんですね。だから決してバラバラにはならずに、口の中で調和して、マイルドな感じになって通り抜けていくっていう感じですかね」

だから、さっきの496…苦味が、立ってたのがクリームチーズでうまいことこう、ペアリングされたのと、
野田さん「はい」
このまた逆で、ジャズベリーのライト感?をこの肉感が、重厚さを足すって言うか…2つで、重厚な味になるなーと、思いますね。
野田さん「すばらしい!」
会場「👐👏👐👏」
15年やってますから。
野田さん「使わせていただきます私もその言葉…(笑)」

続いて行きますか!これがすごいでしょう。
皆さんの前にあるのは、なんと…
ここまで、クリームチーズやパテみたいなんは 、まぁあるよね。つまみとして合わなくはないよねと思うけど、次にあるのは、チョコレートケーキ?
野田さん「はい」
なんとビールに、チョコレートケーキ。
野田さん「これ是非今日試して帰ってください。これね、アフターダークという黒いビールですね」
黒ビール、ですね?
野田さん「黒ビール、ですね」
世にいう。
野田さん「これなんで黒くなるか…これ色違いますよねさっきからね。なぜ黒くなるかと言うと、ビールの原材料である麦芽ってあるんですけど、まぁ麦ですね、大麦を発芽させて、乾燥したものです。麦芽を、コーヒーといっしょで、焦がすんですよ。
で、ローストしていきます。ローストした麦芽を使えば使うほど、こういう風に焦げた感じになります。ですから、こういう黒いビールっていうのは香ばしさがありますね。
アフターダークはそれでもロースト感を極力減らした感じなんですけど、でもやっぱり香ばしさってものを楽しみながら…。
…すでにもうコーヒーっぽい香りがしますよね」

…うん……もはや、コーヒー。
野田さん「で、口に含んでいただくと、苦味とか、これホップの苦味ではなくて、ちょっと焦がした感じの苦味。
あとコーヒーもそうなんですけど、酸味が出てくるんです。ね、程よい酸味とか。バランスの良い甘みと、スーッとそれがベタつかないで消えていくっていう、すごくいいビールなんですよ。
はい。それではチョコレートケーキ。焼きチョコレートケーキですね、召し上がってみてください」

あんまりビールと甘いものと合わすのは…
野田さん「なんかね」
自分ん中でねぇ、合わすイメージがないけど。
野田さん「焼きチョコレートケーキは、これすごい美味しい。チョコレート感がしっかりした、おーチョコレートだなぁって感じのケーキになってると思うんですけど、ぜひこれを、ご一緒に!召し上がってみてください」
なるほどぉ。
…あっここまできてなんかわかるよ。
…あの、ビールをってだいたいお店に生ビールサーバーがあって、で、最初からビール、ビール、ビール…じゃないですか。それはそれで楽しくていいんだけど、
…ワインって1回の食事ん中で、ある程度人数がいたら種類が変わっていったりするじゃないですか。
料理に合わせたり、時間に合わせたりして。でワインの場合は最後に貴腐ワインみたいなの出てくるじゃないですか。甘ーい、デザートワインみたいな…
野田さん「はい、はい」
で、締めたりする。
でもビールってそういうストーリーがない。ストーリーがないって言い方じゃないな。ずーっと、いえーい!ビール!っていう感じじゃけど…
会場「(笑)」
野田さん「そうですよね(笑)
いえーい!ビール!いえーい!四天王!みたいな感じですもんねホント(笑)」

会場「(笑)」
けど、こうやって合わせていって、最後にこの、貴腐ワインじゃないけど、ちょっとこう甘い、コーヒーのようなビールとデザートを合わせると、ほんとビールでもフルコースを感じるようなもんになるのね。
野田さん「おお~」
これすごくない?
会場「👏👏」
野田さん「すばらしい、そうなんです。是非ね、注目していただきたいのがまず2つあって、1つはデザートにこんなに合うんだ!ってことを知っていただきたかったってのはありますね。
もうひとつは、これチョコレートケーキ単体で食べた時って、けっこう甘さが勝ってたと思うんですよ。それに、このアフターダークも最初に飲んだ時は甘みがインパクトとして感じられたかなと思うんですけど、
チョコレートケーキと一緒に食べると、このアフターダークの中にある酸味がばーっと際立って来たと思うんですね。そんで、一緒に食べていくとアルコール感が強めに感じるというか。ちょっとブランデーみたいなかぐわしさがふわって広がって…これはやっぱり2つを重ねなければ出来てこなかった味わいなんですね」

ほぉ~。
野田さん「はい。ぜひ皆様にもたくさん試して頂きたいなと思います」
なんとなくわかったやろ?
まぁ正ー直俺も、なんとなくじゃけど。
会場「(笑)」
新しい、世界っていうのがなんとなくでもわかれば、やっぱりなんか、ビールとの新しい付き合い方とか、新しい考え方みたいなもんが、自分ん中に芽生えますよね。やっぱね。
ちなみに!このあと!
僕が造った…僕が造ったっていうか…僕も一緒にアイデア出しさせていただいた、クラフトビール
会場「(驚)」
皆さんに飲んでいただきたいと!
会場「👐👏👐👏」
思います!

実は今回、晴一オリジナルビールって言っていいのかわかんないけど…こういうビールが飲んでみたい!っていうリクエストしたら、実は造っていただいたそうで!
色々、どんなビールがいいですかって言われて、やっぱ「はっさく」ってまず言うよね。
会場「(笑)」
とりあえず。
でもまぁはっさくは時期が、ちょっとズレててダメだったらしいんだけど、いくつかこうリクエストすると、大体のもんはもう試されてるんですね。
クラフトビールの…オリジナルの造り方を先に教えてください、野田さん。
野田さん「はい。今回は、インフューズドビールって言い方します。こちらにあるですね、サーバーの下にある、インフューザーという機械がありまして、どういう機械かというと、出来上がったビールに、香りとか風味づけ…果物のだったら味わい付けとか、そういうのを加えるための機械です。
それを使ったインフューズドビールっていうのを今回、召し上がっていただきます。
それがなんと、日本に3台しかないんですよ」

会場「(驚)」
野田さん「その、インフューズドビールを作るインフューザーですね。スプリングバレーが、出来上がったビールに対して色んな風味付けをすることで、その瓶のバラエティ感を試していただきたい、って考えて導入したものなんですね。
スプリングバレーが飲めるところって、3箇所あって…ここ代官山、横浜、そして京都です。それぞれに1台ずつ置いてあるので、日本に3台ということになります」

こないだ見してもらったんだけど、香り付けするって言って要は焼酎に梅干し入れるとか、そういうのとはまた、ちょっと違って、なんか…
野田さん「1番わかりやすいのは、コーヒーとか紅茶入れる時のランドルってわかりますかね。紅茶入れて注いで、上からぎゅーって押すじゃないですか。ああいう構造が一番わかりやすい…近いですね」
香りをしっかり抽出して、ビールに味付け・香り付けをしていくっていう…ことで。
なんか好きなもんありますかって訊かれて、で、好きなもんっつったらカープと…
会場「(笑)」
ゴルフと…
会場「(笑)」
カレーかなってことになるわけじゃないですか。
となるとカープとゴルフは味付けになりませんって言われて。
会場「(笑)」
やっぱり。
そりゃそうだなっていうことでカレー…カレー粉いれるんもまあ、あれだから、まぁカレーの中のスパイスのひとつ、カルダモン!
カルダモン入れたらどんな味がするんでしょうっつって提案すると、今回の…さっき飲んでいただいたジャズベリーと、カルダモンと、スペアミント!おしゃれじゃろう。
会場「(笑)」
もちろんジャズベリーじゃからラズベリー果汁を使用したフルーツビールタイプ。
そして、カープの味付けはしてもらえなかったけど、さらにちょっと赤くしてもらって、カープ
会場「(笑)」
野田さんにも、このビールの感想というか、評価をいただきながら!晴一ビールと言わせていただきます!
会場「👐👏👐👏」
…俺の前に生中が来たことで喜んでくれてありがとうございます。
それを皆さんで、乾杯!
会場「かんぱーい!」
ね?いい匂いじゃろ?
違う、そのビールとカレーみたいなこと考えちゃいけんよ!さっきのチョコレートとビールも合ったやろう?
あー、カルダモン!
これ、美味くないすか?
野田さん「美味い」
うまいよね?
野田さん「すごくおいしい。これ私、僭越ながら感想言っていいですか?」
はい。お願いします。
野田さん「さっきのね、ジャズベリーまだお手元にある皆さんはぜひ飲み比べて頂きたいんですけど、ジャズベリーを飲んだ時の印象と全然違うと思うんですよ。
たとえば、やっぱりこの、ふわっとこのカルダモンの香りが印象的に香ってきますよね。
ミントの香りも、けっこうしっかり、してるなと思うんですけど。これ口に入れた時の印象がもう、ジャズベリーとはちょっと違ってて…ちょっと爽やかに感じられると思います。
それはミントの風味が印象的にぶわーって広がっていくので、甘みもそんなに実はジャズベリーよりは感じられない…ちょっと爽やかさがあるかなと思うんですね。
すばらしいですね!ほんとセンスいいですね」

おーよかった!おいしい!ありがとうございます!
会場「👏👏」
これ合わせるなら?フード合わせるならスパイシーなものは合うんですかやっぱり。
野田さん「合います合います。これやっぱりね、カレー好きなだけあってインドカレー超いいなと思いましたし、」
会場「あー」
野田さん「タンドリーチキンとかね!」
あー!
会場「あー!」
合いそう!
野田さん「でしょでしょ?タンドリーチキンとかすごく合いそう」
合いそう!
カレーにも合う?カレーってねぇ、あんまりシュワシュワすると、辛みが刺激になって合わないけど、これ合いそうですね。
野田さん「そうですね。カレーに合わせやすいのは同じ、このスパイスを使ってるビールがあって。これベルジャンホワイトっていう言い方しますけど、たとえばヒューガルデンとか、銘柄ありますけどね。
ベルギービール白ビールが、コリアンダーと、オレンジピール使ってるものがあるんですね。
それとかやっぱ(カレーに)合わせやすい」

11月6日から11月末まで、ここで置いていただけると。
会場「おー!👏👏」
野田さん「名前どうしましょうか名前」
名前は…カ…
会場「(笑)」
いや、そうすると、カープファン以外の人が飲んでくれんじゃん。
やっぱbayfmで来たんで…で俺ポルノやし、だから…「THE BAY」
会場「おお~」
THE DAYっていうのとbayfmを掛けて、THE BAYっちゅうのはどうよ。
会場「👏👏」
聴いていただいているリスナーの皆さんもぜひ飲みに来ていただいて、ぜひカフェイレまで感想いただけたらなと、思います!


♪はなむけ
晴一「ほんとに、今日のために作ったような曲ですね」


今日は超久々の公開録音。
公開録音って、いつ以来ですか。マリブでやって以来ってことですか。(ディレクター谷脇さんに向かって)
…覚えていない。
会場「(笑)」
もうディレクターの谷脇さんが覚えていないというくらい、昔ですね。
代官山、SVB東京さんから一般社団法人日本ビアジャーナリスト協会・副代表、野田幾子さんとお送りしてきました。…酔っ払ってません。
会場「(笑)」
野田さんは、普通にプライベートでもビールをグイグイ…
野田さん「はい。大好き」
グイグイいってるそうです。
野田さん「グイグイいってます」


エンディング

飲みながら、聞いてくれたら、いいからね。大丈夫、そんなに…
会場「(笑)」

・16回目のLIVE CIRCUIT“UNFADED”を開催、4年ぶりアリーナツアー
ポルノグラフィティの楽曲がサブスクリプション型サービスで配信開始
広島テレビ「テレビ派」のコーナー「ハルイチノオト」第1・3火曜日に放送中


ではラジオでお聴きのみなさんは、このへんで!
会場「ご馳走様でした!」



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(後日、SVB東京でいただいた「THE BAY」)


ビールのペアリングがよくわかる本

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  • 発売日: 2018/06/29
  • メディア: 単行本